『映画芸術』が『狼をさがして』『きみが死んだあとで』を特集/富澤えいちさんがジャズの視点から映画評

『映画芸術』が『狼をさがして』と『きみが死んだあとで』を特集

 
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 『映画芸術』2021年春号(475号)がキム・ミレ監督作品『狼をさがして』と代島治彦監督作品『きみが死んだあとで』を特集しています。50ページにわたって、キム・ミレさんと代島治彦さんのインタビューと、映画評論・文芸評論の論客13人による評論、座談会が掲載されています。
 特集のタイトルは、「1967年10月8日以後の新左翼の変容と敗北」というものです。「60年代後半にはじまる学生を主とした革命闘争を見つめる2本のドキュメンタリーが、奇しくも同時期に公開。闘争の場に関わった人々の声、いまを生きる心象から何が聞こえてくるのだろうか」と特集の趣旨が記されています。2人の監督が作り上げた映像芸術への批評、1960年代・70年代の日本の社会運動史の論究、各論者の自らの歴史への振り返りなど、多岐にわたって興味深い指摘、辛口評論があふれるものとなっています。(『映画芸術』202年春号、第475号、発行=編集プロダクション映芸、定価1615年[本体1468円])

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富澤えいちさんがジャズの視点から映画評
映画「きみが死んだあとで」から立ちのぼる1960年代末フリー・ジャズの匂いとは?

https://news.yahoo.co.jp/byline/tomizawaeichi/20210426-00234690/

 音楽ライター・ジャズ評論家の富澤えいちさんが「ドキュメンタリーではなく、音楽≒フリー・ジャズを考えさせられる映画だった」と書いています。『きみが死んだあとで』の映画音楽を担当している大友良英さんのフリー・ジャズに注目されています。
 「ノスタルジーでもなくレクイエムでもない、おそらくは代島治彦監督が考えたであろう「なぜいまなのか?」を音にした、すなわち視線を未来に向けるための“自由な場所”を創るきっかけとなる音楽が添えられた作品だった――というのがボクの感想です。」とまとめられています。



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